THANDIWE MURIU タンディウェ・ムリウ
Camo
Presented by LONGCHAMP
セノグラファー:小髙未帆 (APLUS DESIGNWORKS)
※入場は閉館の30分前まで
独自の幻想性を特徴とする代表作〈Camo〉と、京都での滞在制作から紡ぎ出された新作の、二つのシリーズを2会場で展示
タンディウェ・ムリウの〈Camo〉シリーズは、自身の「女性性」を再定義したい、そして不可視化された存在としての感覚を視覚的に表現したいという思いが出発点となっています。いわゆる「女性の仕事」の領域から抜け出し、広告写真家という職業に就いた自らの経験を基盤として創造された〈Camo〉を通じて、ムリウは女性に向けられた社会的なバイアスの問題に正面から取り組みます。テキスタイルや日常的な家庭用品を用いたその作品で、被写体となる女性たちはアイデンティティや表象、コミュニティといったテーマを映し出すキャンバスとなり、伝統と現代をめぐる対話を生み出します。
〈Camo〉では、アフリカの「ワックス・プリント」と呼ばれる伝統的な「ろうけつ染め」のテキスタイルを社会的な言語として用いています。ワックス・プリントは、表現手法のひとつとしてアフリカ大陸全域で受け継がれてきました。人びとはそれを身にまとい、分かち合い、さまざまな感情を注ぎ込むことで、新たな意味を与え続けてきました。そして現在に至るまで、「アフリカらしさ」の象徴として広く認知され、アフリカの社会的・文化的な営みに深く根付いています。
ムリウが捉える被写体の女性たちは、文様がプリントされた布地に溶け込みながら、それでもなお強い存在感を放ち続けます。ムリウの作品は、女性たちに「物言わぬ存在」であることを強いる社会からの圧力を反映し、歴史的に女性の身体が「対象化」されてきたことに対する抵抗でもあります。そこでは、「見せようとする力」と「消し去ろうとする力」の間に緊張関係が生まれているのです。
「女性性」についての問いを投げかけながら、ムリウは歴史へ立ち返ります。過去を振り返ることで未来を拡張しようとするこのプロセスを、彼女は自ら「歴史の現代化」と名づけています。この過程を通して、ムリウは「女性性」という壮大なテーマに向き合いながら、希望とよろこびを届けているのです。
〈Camo〉というシリーズ名は、「姿を隠すこと」を意味する「camouflage(カモフラージュ)」に由来しています。しかし本シリーズは、ともすれば見過ごされ、切り捨てられてしまいかねない存在に光を当て、その姿を可視化し、力を与える場へと昇華しているのです。
©︎ Takeshi Asano-KYOTOGRAPHIE 2026
An Abundance of Plenty, 2024 © Thandiwe Muriu, Courtesy 193 Gallery
The Space Between Love and Comfort, 2025 © Thandiwe Muriu, Courtesy 193 Gallery
Fees 入場料
大人: ¥1,000
学生: ¥500 (学生証の提示をお願いします。)
会期中1回、全会場に入場できる特別パスポートチケットもございます。
詳しくはこちらをご覧ください。
artist アーティスト
Thandiwe Muriu タンディウェ・ムリウ
アイデンティティ、カルチャー、女性のエンパワーメントといったテーマを作品を通して探求するケニア出身のアーティスト。ムリウの作品は、主にワックス・プリントや東アフリカのカンガ布といったテキスタイルの物語から着想を得ており、それらの布をキャンバスとして再定義し、称え、記憶するために作品に用いている。現在もケニアを拠点に活動し、ラゴス芸術センター(ナイジェリア)が主催した第60回ヴェネツィア・ビエンナーレのコラテラルイベント(同時期開催の企画展) 「Passengers in Transit」、「WAX!」展(人類博物館 パリ)、ニューヨーク大学での個展「I Am Because You Are」など、世界各地で作品を発表している。また、ロックフェラー財団ベルラージオ・センターのレジデンス・プログラムや、ケニア国立博物館のレジデンス・プログラムにも参加している。
Venue 会場
誉田屋源兵衛 竹院の間
- 開館時間
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10:00–18:00
※入場は閉館の30分前まで
- 休館日
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無休
- 住所
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京都市中京区室町通三条下ル 西側
- アクセス
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地下鉄烏丸線または東西線「烏丸御池」駅 6番出口から徒歩4分
- アクセシビリティー
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建物内への車椅子乗入れができません。入り口および展示空間に段差がございます。
当会場にはバリアフリートイレはございません。靴を脱いでご入場いただきます。
キャッシュレス決済のみご利用いただけます。