2024.04.13 - 05.12

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本日開館

Claudia Andujar クラウディア・アンドゥハル

ヤノマミ
ダビ・コぺナワとヤノマミ族のアーティスト

In collaboration with Instituto Moreira Salles and Hutukara Yanomami Association
共催:京都府

キュレーター:チアゴ・ノゲイラ
セノグラファー:おおうち おさむ (nano/nano graphics)

京都文化博物館 別館

10:00–19:00 休館日: 4月15日・22日、5月7日

※入場は閉館の30分前まで

パスポートチケット、単館チケットの詳細はこちら

大人: ¥ 1,200

学生: ¥ 1,000 (学生証の提示をお願いします)

本展は、ブラジル人アーティストのクラウディア・アンドゥハルとブラジルの先住民ヤノマミとのコラボレーションを発表する日本初の展覧会です。
ヤノマミはアマゾン最大の先住民グループのひとつであり、ベネズエラからブラジルにまたがる地域で暮らしています。
クラウディア・アンドゥハルは1931年にスイスでユダヤ教徒の父とカトリック教徒の母の間に生まれ、ルーマニアのトランシルヴァニア地方で育ちました。ホロコーストを生き抜いたアンドゥハルは1946年ニューヨークに渡ります。その9年後にはブラジルのサンパウロに移り住み、その地で写真家としてのキャリアをスタートさせました。アンドゥハルが写真家として特に強い関心を寄せたのは、社会的弱者のコミュニティでした。1971年、アンドゥハルはブラジル北部のヤノマミの居住地域を初めて訪れます。この出会いが、アンドゥハルのライフワークの出発点となりました。彼女にとって、アートはヤノマミの人々のための意識啓発や政治的活動のツールとなったのです。
シャーマンのダビ・コペナワ(1956年頃生まれ)は、ヤノマミを代表する重要人物の一人です。1967年にヤノマミのコミュニティを襲い、多くの人々の命を奪った麻疹の大流行の生存者であるコペナワは、1970年以降、非先住民社会の欲望や暴力から部族を守るための闘いに身を投じます。そして、アマゾンの動植物や環境と調和した暮らしを営んできた先住民社会の知恵の伝承に取り組んでいます。
近年は、アンドゥハル、コペナワ、そして多くの活動家たちが力を合わせ、ヤノマミの主権を守るための闘いを日々繰り広げています。ヤノマミ独自の世界観や土地の権利の尊重を求める闘争です。1992年にはヤノマミ居留地が保護区として指定され、ようやくその権利が完全に保証されることとなりました。
本展覧会の前半では、アンドゥハルが1970年から1980年代にかけて撮影した写真作品が、コペナワの言葉とともに展示されます。この時期、アンドゥハルはヤノマミの世界観を翻訳し、非先住民社会に向けて発信することに取り組んでいました。また、過去から現在まで、様々な時代のヤノマミのアーティストやシャーマンが制作したドローイングや映像作品も展示されます。ブラジルのヤノマミの人々を多角的な視点で捉えたこれらの作品は、目に見えない彼らの精神世界を垣間見せてくれます。
展覧会の後半では、《ヤノマミ・ジェノサイド:ブラジルの死》と題した映像と音声によるインスタレーション作品が展示されます。この作品は、非先住民社会による侵略がヤノマミ居住地域にもたらした脅威を告発します。特に、ブラジルの軍事独裁政権(1964―1985年)が推進したアマゾン占領政策によって、ヤノマミの置かれた状況はさらに悪化しました。
居住地域への侵入や違法行為(採掘や伐採、薬物密売など)がヤノマミにもたらす問題は、決して新しい問題ではありません。こうした問題は、ヤノマミだけでなく、ブラジル国内外の数多くの先住民を苦しめています。
アマゾンにおける破壊的行為や地球規模の気候変動危機がニュースでも大々的に取り上げられるようになった今、本展は、世界各地の先住民の人々への理解やその主権の拡大のためにアートが担う役割を示すものでもあります。本展は、ただの美術展にとどまらず、ヤノマミの人々の存在を可視化し、新たな脅威から守り続けるための基盤となるのです。

©︎ Kenryou Gu-KYOTOGRAPHIE 2024

©︎ Kenryou Gu-KYOTOGRAPHIE 2024

©︎ Kenryou Gu-KYOTOGRAPHIE 2024

©︎ Kenryou Gu-KYOTOGRAPHIE 2024

Claudia Andujar, <span class="u-italic400">Collective house near the Catholic mission on the Catrimani River, Roraima state</span>, 1976.Instituto Moreira Salles Collection

Claudia Andujar, Collective house near the Catholic mission on the Catrimani River, Roraima state, 1976.Instituto Moreira Salles Collection

Claudia Andujar,  <span class="u-italic400">Susi Korihana thëri</span>, Catrimani, 1972–1974. 
Instituto Moreira Salles Collection

Claudia Andujar, Susi Korihana thëri, Catrimani, 1972–1974. Instituto Moreira Salles Collection

Claudia Andujar, <span class="u-italic400">Guests from the Xaxanapi community enter the collective house of their Korihana thëri hosts for the inauguration of the reahu ceremony,</span> Catrimani, 1974. 
Instituto Moreira Salles Collection

Claudia Andujar, Guests from the Xaxanapi community enter the collective house of their Korihana thëri hosts for the inauguration of the reahu ceremony, Catrimani, 1974. Instituto Moreira Salles Collection

Venue 入場料

パスポートチケット、単館チケットの詳細はこちら

大人: ¥ 1,200

学生: ¥ 1,000 (学生証の提示をお願いします)

artist アーティスト

Claudia Andujar クラウディア・アンドゥハル

クラウディア・アンドゥハルは、1931年にスイスで生まれ、トランシルバニアで育った後、自身のユダヤ系親族のほとんどが絶滅させられたホロコーストを逃れて、1946年にニューヨークに移住した。1955年にブラジルに移住し、写真家としてのキャリアをスタートさせた。1971年、ブラジルの雑誌「Realidade」の仕事でヤノマミ族(ブラジルのアマゾンに住む最大の先住民グループのひとつ)と出会う。そしてその出会いは彼女の人生を大きく変える。アンドゥハルは50年以上にわたって、ヤノマミ族の権利と主権を守るためにヤノマミ族と共に活動を続けてきた。本展覧会ではクラウディア・アンドゥハルの作品、ヤノマミのシャーマンであり人々の代弁者であるダビ・コペナワの言葉、ヤノマミ族のアーティストたちによるドローイングや映像作品を通して、この共同作業の物語が語られる。また、先住民族以外の脅威や暴力から彼らの社会を守るための、ヤノマミ族としての世界観や政治も紹介する。

Venue 会場

京都文化博物館 別館

開館時間

10:00–19:00

※入場は閉館の30分前まで

休館日

4月15日・22日、5月7日

住所

京都市中京区三条高倉

アクセス

地下鉄烏丸線または東西線「烏丸御池」駅5番出口から徒歩3分

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