SARI SHIBATA 柴田早理
Ruinart Japan Award 2025 Winner
Presented by Ruinart
フランス・シャンパーニュ地方の葡萄畑で、 葡萄が成熟するかのように時を重ねる女性を演じ、 自然への畏怖や感謝、故郷に伝わる継承を織り交ぜる
KYOTOGRAPHIE2025で、ルイナール・ジャパン・アワードを受賞した柴田早理は、フランス・ランスにある長い歴史をもつシャンパーニュ・メゾンの本拠地に滞在しました。周囲を囲む畑や森のなかで季節のうつろいを見つめながら、柴田は本展で発表する女性が葡萄のように成長し成熟していくストーリーの作品群を形づくっていきました。
柴田は、環境が変わりゆく姿や、人間の営みがもたらす影響を手がかりに制作を続けています。富山県南砺市の山あいで育ちましたが、成人してからの多くの時間を都市で過ごしてきました。自然から離れていくその感覚が、彼女にとって「人間」と「自然」を見つめ直すきっかけになったといいます。
「仕事や日々の生活で私はすっかり疲れ切っていましたが、ランスでは自然の中へ戻ることができ、その感覚がどれほど深く心を動かすものなのかを思い出しました」と柴田は語ります。「レジデンスという時間の中で、自然がいかに制御できない力を持っているのかを、あらためて思い知らされました」
© Sari Shibata
© Sari Shibata
© Sari Shibata
artist アーティスト
Sari Shibata 柴田早理
富山県南砺市の山あいに育ち、祖父のカメラで風景を撮影した経験から写真を始める。立教大学現代心理学部卒業後、大手IT企業の金融部門で勤務し、グローバル資本主義の構造に関心を持つ。2022年に夫婦で会社を設立。2025年、東京と南砺市の二拠点生活を開始し、古民家アートスペース「OSHITOPIA」を設立。能登半島地震を契機に、都市から見落とされる地方の視点を問い直す拠点として運営している。
Venue 会場
ASPHODEL
- 住所
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京都市東山区八坂新地末吉町99-10
- アクセス
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京阪「祇園四条」駅 7番出口から徒歩3分
阪急「京都河原町」駅 1番出口から徒歩5分