ERNEST COLE アーネスト・コール
SOUTH AFRICA IN FOCUS
House of Bondage
Supported by Cheerio
In collaboration with Magnum Photos
キュレーター:アンドレア・ホルツヘル
「黒人」写真家アーネスト・コールが遺した、南アフリカの アパルトヘイトを内側から捉えた歴史的記録を本邦初公開
アーネスト・コールによる『House of Bondage』(1967) は、アパルトヘイトの実態を世界に明らかにした最初期の写真集です。特筆すべきは、それが「黒人」写真家自身の視点から、黒人の経験を初めて提示する出版物だったことでしょう。
1940年に生まれたコールは、南アフリカで最初期の黒人フォトジャーナリストのひとりとなり、鉱山労働者や家事労働者の生活から、交通·教育・医療の制度の実情に至るまで、あらゆる現場をひそかに撮影しました。南アフリカの黒人コミュニティによって黒人読者向けに出版された雑誌『DRUM』やニューヨーク・タイムズの依頼を受けながらも、彼は並行して『House of Bondage』のための撮影を続けていました。
1966 年、コールは南アフリカを逃れニューヨークヘ渡ります。翌年に『House of Bondage 』を刊行したことで、彼は母国への永続的な入国禁止措置を受けました。今日でもこの写真集は、アパルトヘイトを告発した最も影響力のある記録のひとつとして位置づけられ、その暴虐の実態を世界に暴き出した作品として高く評価されています。
本展では、コール自身が撮影した写真、雑誌の表紙、そして彼が残した個人的なノートを展示します。構成は、彼のオリジナルの写真集に沿い、15 のテーマに分けられています。日本で初めて紹介されるこの大規模な展覧会は、コールが遺した揺るぎない誠実さと、その遺業に触れられる、またとない機会となるでしょう。
Handcuffed blacks were arrested for being in a white area illegally, South Africa, 1960's. © Ernest Cole/ Magnum Photos
Students kneel on floor to write. Government is casual about furnishing schools for blacks. South Africa, 1960s. © Ernest Cole/ Magnum Photos
Segregation signage, South Africa, 1960's. © Ernest Cole/ Magnum Photos
Venue 会場
京都市京セラ美術館 本館 南回廊 2階
- 住所
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〒606-8344 京都市左京区岡崎円勝寺町 124
- アクセス
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地下鉄東西線「東山駅」より徒歩約8分
京阪「三条駅」・地下鉄東西線「三条京阪駅」より徒歩約16分