DAIDO MORIYAMA 森山大道
A Retrospective
Presented by Sigma
In collaboration with Instituto Moreira Salles and Daido Moriyama Foundation
キュレーター:チアゴ・ノゲイラ
作品と共に森山大道たらしめた雑誌や写真集などのメディウムにも 焦点を当て、ラディカルかつ精力的なその軌跡を全方位にたどる
およそ60年にわたるキャリアを通して、森山大道は写真という表現の慣習をつねに揺さぶりつづけてきました。大阪に生まれた彼は、身のまわりの世界を精力的に記録しながら、カメラや印刷メディアが果たす機能、そして私たちがどのようにイメージを流通させ、消費しているのかについて、その役割に問いを投げかけてきました。こうしたラディカルな姿勢は、敗戦と、それに続く7年間のGHQ占領下を経て、急速に変化していった戦後日本で育つことで形づくられたものと言えます。こうした決定的な数十年のあいだに自身の表現を見出し、またアンディ・ウォーホル、ウィリアム・クライン、ジャック・ケルアックといったアメリカの作家たちからの影響を受けながら、森山は写真を通して「現実の表象」や「真実と虚構」、「記憶」と「歴史」について思索してきました。
KYOTOGRAPHIE 2026では、モレイラ・サレス研究所(ブラジル)のチアゴ・ノゲイラがキュレーションし、森山大道の全体像を見渡す回顧展を開催します。同展はこれまで、モレイラ・サレス研究所、C/O Berlin(ドイツ)、フィンランド写真美術館、フォトグラフィア・エウロペア写真祭(イタリア)、エリゼ写真美術館(スイス)でも開催され、ロンドンのフォトグラファーズ・ギャラリーでの展示はガーディアン紙の「年間最優秀写真展」に選出されました。今春の展示では、京都市京セラ美術館という特別な空間に合わせ、新たに構築されます。ノゲイラは、森山の芸術的な歩みを決定付けてきた無数の雑誌や出版物に特別な焦点を置き、本展では森山の代表作の多くが生まれたフォトエッセイ、伝説的な雑誌『プロヴォーク』への寄稿、そして写真に根本的な問いを投げかけた画期的な写真集『写真よさようなら』(1972)といった軌跡が含まれる予定です。
森山大道「A RETROSPECTIVE」展は、Daido Moriyama Photo Foundationのサポートと、神林豊氏、町口覚氏、木村一也氏の協力により制作されています。
From Letter to St-Loup, 1990. © Daido Moriyama/Daido Moriyama Photo Foundation.
From Pretty Woman, Tokyo, 2017. © Daido Moriyama/Daido Moriyama Photo Foundation
Stray Dog, Misawa, 1971. From A Hunter. © Daido Moriyama/Daido Moriyama Photo Foundation.
Venue 会場
京都市京セラ美術館 本館 南回廊 2階
- 住所
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〒606-8344 京都市左京区岡崎円勝寺町 124
- アクセス
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地下鉄東西線「東山駅」より徒歩約8分
京阪「三条駅」・地下鉄東西線「三条京阪駅」より徒歩約16分