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About 私たちについて

KYOTOGRAPHIE は、日本の文化芸術都市として世界の注目を集める京都の町を舞台に、毎年春、臨場感あふれる写真の祭典を展開しています。単なる展覧会にとどまらない本フェスティバルは、伝統と現代が交差する特別な体験を提供し、来場者に京都の新たな一面を発見する機会をもたらします。また世界各地の多様な視点に触れる場として、新しい対話を生み出しているのです。

従来の枠組みにとらわれない KYOTOGRAPHIE は、革新的なセノグラフィー(空間デザイン)と綿密に設計されたインスタレーションで知られています。本フェスティバルが創出する体験は、展示形式の概念を覆し、鑑賞者が作品と空間をこれまでにない方法で体感できるよう導きます。これは、京都という特別な場所だからこそ生まれる、重層的な体験であると言えるでしょう。

KYOTOGRAPHIE は、人々を結びつけ、互いの違いを尊重しながら、多様なジャンルが交わる場を育むことを軸にしています。思いがけない出会いや発見が生まれる空間として、本フェスティバルは未来の可能性を探求しながら、創造し、解体し、再構築し、つながり直しながら、絶えず進化を続けることを使命としています。

KYOTOGRAPHIE の中核を成すのが「メインプログラム」です。毎年、フェスティバルの共同ディレクターであるルシール・レイボーズと仲西祐介によって独自のテーマが決められ、そのテーマに沿ってプログラムが企画され、アーティストを招聘します。京都市内に点在する各会場は、 KYOTOGRAPHIEチーム、参加アーティスト、会場関係者、セノグラファーが綿密に協働することで、特別な展示空間へと生まれ変わります。

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私たちは個人として、世界の一員として、どう生きるのか。 人間性には、素質や経験などそのすべてがあらわれる。変化し発展し続ける現代社会において、私たち人間はどう在るべきだろうか。 KYOTOGRAPHIE 2025のテーマ「HUMANITY」は、私たちの愛の力や共感力、危機を乗り越える力にまなざしを向けながら、日本と西洋という2つの異なる文化的視点を通じて人間の営みの複雑さを浮かび上がらせる。 関係性を大事にし、調和と相互依存を重んじる日本において、人間性とは、他者との関係性によって成り立ち、人間を自然界から切り離せないものとして捉えられる。一方、西洋では伝統的に個性や自由を尊重し、世界における人間の中心性を強調し、共通の善と普遍的な道徳原理を讃えている。 2025年のプログラムで展示する作品は、自らの経験が作品の中心になっていて、私たちの周囲を照らし出し感情を深く揺さぶる。それは一人ひとりの在り方をあらわにし、私たちが他者と出会い、思いやり、調和することができることを語っている。 写真の力を通じ、人間性とは何かをともに探し求めることが、他者への理解の一助となり、この混沌とした世界において自らがすべきことを共有するきっかけとなることを願う。

KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭
共同創設者/共同ディレクター
ルシール・レイボーズ&仲西祐介

Outline 開催概要

KYOTOGRAPHIE
International Photography Festival 2025

名称
KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2025
 (英語表記: KYOTOGRAPHIE International Photography Festival 2025)
会期
2025年4月12日(土)-5月11日(日)

Lucille Reyboz & Yusuke Nakanishi

KYOTOGRAPHIE Co-Founders and Directors

ルシール・レイボーズ

写真家。KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭、KYOTOPHONIE Borderless Music Festival 共同設立者・共同ディレクター。1973年生まれ。幼少期を過ごした西アフリカで写真を始める。1999年に初来日。サリフ・ケイタとの活動を通じ、坂本龍一のオペラ「Life」の制作にも参加。ポートレートフォトグラファーとして、ブルーノートやヴァーヴといったレーベルのレコードジャケットを多数手がける。多作な写真家としての活動と並行し、世界各地で展覧会を開催。主な個展「Batammaba Bâtisseurs D’Univers」(Visapour l’image、2001年)、「Source」(Phillips de Pury、ニューヨーク、2007年)、「Belles de Bamako」(シャネル・ネクサス・ホール、東京、2011年)などがある。著書には、これらのシリーズを書籍化した『Batammaba Bâtisseurs D’Univers』(Gallimard、2004年)、『Source』(2007年)、『Belles de Bamako』(2011年)、平野啓一郎との共著『Impressions du Japon』(以上Editions de la Martinière、2013年)などがある。現在は京都を拠点に活動。
2013 年に仲西祐介とKYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭を、2023年にはKYOTOPHONIE Borderless Music Festivalを共同で設立。

仲西祐介

照明家。KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭、KYOTOPHONIE Borderless Music Festival 共同設立者・共同ディレクター。1968年生まれ。世界各地を旅しながら、記憶に残された光と影のイメージを表現する。映画、舞台、コンサート、ファッションショー、インテリアデザインなど、幅広い分野で照明演出を手がける。オ
ブジェシリーズ「Eatable Lights」を制作し、原美術館、School Gallery Paris、ニュイ・ブランシュKYOTO などでインスタレーション作品を発表。現在は京都を拠点に活動。2013年にルシール・レイボーズKYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭を、2023年にはKYOTOPHONIE Borderless Music Festival を共同で設立。

© Isabel Munoz, 2018

© Isabel Munoz, 2018

Vision ビジョン

KYOTOGRAPHIEは、ひとつの表現媒体であり、芸術的手法である「写真」への理解を深め、その可能性を伝えることを目的としています。
国内外の気鋭の写真家による作品の展示を中心として、多くの写真関係者と観客が集い、様々な交流によって、そこから新たな創造性が生まれるような、国際的なプラットフォームの構築を目指しています。
会期中は数々の教育プログラムを実施し、子供から大人、アマチュアからプロ写真家まで、写真を通して、芸術や建築、歴史文化などの関連分野にも造詣を深めていただけるよう取り組みます。
「観客・アーティスト参加型」「歴史的建造物を活用した斬新な展示デザイン」「国際色豊かな事務局チームによる運営」といった独自性において、京都発信の日本国内における国際的な現代アートイベントとしてのモデルとなることを目指します。
KYOTOGRAPHIEを通して生まれた交流から、新たなクリエイションやビジネスが生まれること、京都での芸術分野の雇用促進へつながることを希求します。
開催地・京都への世界的な注目度を高め、国内外から京都に足を運ぶ理由となる重要な年間行事として定着することを目指します。

The Story So Far これまでのストーリー

2011年の東日本大震災を受け、日本と海外の情報交換の稀薄さを目の当たりにしました。それはおのずと双方の情報を対等に受信発信する、文化的プラットフォームの必要性への確信となりました。

日本はカメラやプリントの技術は世界を先導しているにもかかわらず、表現媒体としての評価が日本ではまだまだ低いと感じられる「写真」。私たちはここに着目し、その表現手段としての「写真」の可能性を見据えるべく国際的フェスティバルをたちあげ、この世界が注目する伝統と革新の街「京都」で実現することを誓いました。

これまで多くの企業や団体、個人の皆様のみならず、市、府、国のご協力もいただきました。このフェスティバルの発展は皆様のご支援なくしてはありえません。国際的とはまだまだ言い難い日本と海外を対等に繋げるべく私たちは日々試行錯誤を重ねておりますが、同時に様々な出会いも生み出されています。

私たちはそこから新しい価値が生まれてくることを信じ、このフェスティバルをさらに発展させるべく邁進します。